特攻野郎Aチーム The A-Team
ヒコーキが好きなので、いろいろと乗った。
一番怖かったのは、広島西飛行場(旧広島空港)でのセスナの遊覧飛行だった。滑走路を南へ走り、広島湾に出たあたりからブルブル震えていた。ちょうど、マツダの工場の上空で大きく揺れて「帰りたい」と思った。旧市内を1周して原爆ドーム上空を2周旋回して飛行場に戻った。
このセスナ機の機長は、大阪の八尾に本社がある航空会社の社員で、広島に赴任したのをきっかけにマンションを買ったそうだが、その後この飛行場は廃止されたので、どうしたんだろうかと心配である。
ヘリコプターには一度も乗っていない。いつか機会があればと思っているが、諭吉数枚を払わないと乗れないので、おそらく生涯機会はやって来ないだろう。
ヘリコプターが活躍する映画というと、どうしても戦争映画が多くなる。例えば「地獄の黙示録」がその代表だ。私は、航空機とラジオは平和のために使われるべきという考えを持っているので、戦争映画は取り上げたくない。
そこで、今回は「特攻野郎Aチーム」を取り上げたい。
ハンニバルは、ハリウッドでエキストラとして活躍する。それは彼の特技が変装だからそれを活かせるため。
他に、調達の名人フェイスマン、ヒコーキが大嫌いな天才メカニックのコング、そして後からAチームに加わったクレイジーモンキー。彼は、どんなヒコーキでも天才的な技術で飛ばすことができる。もちろんヘリコプターも。
コングとモンキーは犬猿の仲でいつも喧嘩をしているが、実際はお互いに尊敬しあっている。このコングをヒコーキに乗せるときは、後ろから殴って気を失わせて乗せるという苦労が毎回展開される。
私がこの作品に惹かれるのは、登場人物の魅力だ。ハンサムな俳優として有名になったジョージ・ペパードが演じるハンニバルは、優しくて頼れるリーダーだし、大きな身体なのにヒコーキが嫌いなコングはかわいいし、心を病んでいるモンキーはここ一番で大活躍する。
また、彼らは人を殺さない。これは観ていて救われる。
心が乱れた時、私はこの作品を観返したくなる。