クライマーズ・ハイ
ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、追いはぎに襲われた。追いはぎはその人の服をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。
ある祭司がたまたまその道を下って来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。同じように、レビ人もその場所にやって来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。
ところが、旅をしていたあるサマリア人は、そばに来ると、その人を憐れに思い、近寄って傷に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をして、自分のろばに乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。そして、翌日になると、デナリオン銀貨二枚を取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『この人を介抱してください。費用がもっとかかったら、帰りがけに払います。』
さて、あなたはこの三人の中で、誰が追いはぎに襲われた人の隣人になったと思うか。」律法の専門家は言った。「その人を助けた人です。」そこで、イエスは言われた。「行って、あなたも同じようにしなさい。ルカ10章:30-37
イエスは、このサマリア人のような隣人愛を持ちなさいと言った。
日本には、「良きサマリア人の法」がない。それがドクターコールで半数の医師が名乗り出ないことを生み出している。
私はカトリック教徒で聖書には日常的に接している。しかし、このたとえ話を聞いた時、いつも反省する。祭司やレビのように見て見ぬ振りをすることが多いからだ。ちょっとした勇気が持てないことがある。
「クライマーズ・ハイ」は、御巣鷹山に墜落した日本航空123便の取材をした地方貴社の物語。小説、ドラマ、映画があるが、NHKのドラマが一番好きだ。
私はこの事故の一報を赤坂にある銭湯「お富湯」で知った。時間が経つごとに大きな事故だということがわかり、その夜は寝られなかった。
この事故の現場では、自衛隊や各救助隊が自らの危険を顧みずに懸命の救助活動を行った。
あれから、もう何十年も経ったが、今でも悲惨なニュース映像が忘れられない。