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転校生

尾道生まれの大林宣彦が「転校生」を撮った時、尾道市からの資金援助は一切なかった。また、市民は「尾道の恥ずかしい部分ばかり撮って、観光客が来なくなったらどうする? 作品を買い取って上映中止にしたい」と言っていた。
しかし、「転校生」が公開されると尾道には若い女性が殺到するようになり、行政も市民も手のひらを返すように大林を持ち上げた。広島県人の心の狭さと、一旦評価されるとそれに媚びる根性に気分が悪くなる。
 
「転校生」は、男と女が入れ替わる物語だ。古くから小説や舞台ではこのような題材が多い。ということは、みんながどこか憧れていることではないだろうか?
私も幼い頃、子供向けのテレビジョンで「へんしん!ポンポコ玉」を見て、異性になることに憧れ、胸をときめかせた。
 
神社の階段から少年と少女が転がり落ちる。そのショックで心が入れ替わるわけだが、この撮影では小林聡美が大怪我をした。予算的に特殊撮影で落ちたように見せることができなく、実写で行ったためだ。しかし、尾美としのりの献身的な介護があり、この二人の距離が縮まり、結果的に作品が成功したといわれる。
 
この作品には冒頭に書いた通り、絵葉書のような美しい尾道の風景はほとんど出てこない。だが、普段着の尾道を見せることによって多くの人の心の中に響くものが写し出せたと思う。尾道生まれの監督だからこそ出来た映像だ。
 
大林宣彦は撮影所システムで助監督を経験していない。自主映画からCFディレクターを経て劇場映画に進出した。助監督として長年修行してきた者にとっては面白くないだろう。だが、当時は映画産業は完全に衰退し、死を待つのみだった。それが外の世界からの才能でなんとか生き延びることができ、復活を果たした。彼の後には多くの新しい才能が映画界を支えた。
 
さて、もしあなたが性別を変えることができたら何がしたいだろうか? 私はいけないことを色々したいが、とりあえず男風呂に入ってみたい。
 

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