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みゆき野球教室

ダメ人間の由佳さんが毎日0時に更新しています

日本一のゴマすり男

バブルの恩恵は受けられなかったが、その頃はアルバイト探しは不自由しなかった。
シナリオの修行をしていたので、正規の職業には就かず、アルバイトで食いつないでいた。当時は求人誌がいくつもあり、それが毎日出ていた。田舎の電話帳くらいの厚みがあり、希望すれば仕事に就くことはそれほど難しくはなかった。
しかし、1990年からはバブルが崩壊し始め、仕事は本当に少なくなった。選ばなければ仕事はいくらでもあると言われたが、こちらは選ばなくても先方は選び放題だった。
 
やっとの事で仕事を見つけて出社してみると、暴力団フロント企業だったり、カルト宗教が経営している会社もあった。そんなところで働いていると、犯罪の片棒を担いだり、高価な壺を売りに行かせられたり、心を病むことになる。
幸い、私はそれらの被害には合わなかったが、ブラック企業はいくつも渡り歩いた。働いても給料をもらえなかった事もあるし、社会保険や有給休暇、残業時の割増賃金無しはザラだった。
 
今働いている会社は一応大きな会社なので、その辺りの心配はない。やはり、安心して働けるのが一番だ。
 
とかく日本人は真面目に働きすぎるが、それはただ資本家が喜ぶばかりで自らに利益は少ない。日本人は世界一働く国民だが、生産性は先進国の中の下の方から絶対に上がってこれない。植木等のような、いい加減なサラリーマンになった方が、きっと仕事も人生もうまくいく。
 
「日本一のゴマすり男」は、そんないい加減なサラリーマンを描いた傑作だ。
実力だけでは出世できないサラリーマン社会。彼は徹底的に上司にゴマをすり、次々の成功を収めていく。
 
オリンピックの翌年に公開されたこの作品は、懐かしい東京の街がたくさん出てくる。その中には、私が住んでいたところや生活圏も。
古い日本映画が大好きだ。