そして父になる
このブログの以前からのご贔屓筋は、私の父、母と折り合いが悪く、一家離散となった話しを何度か読まれたことだと思う。そのトラウマがあり、私は親になることを拒否した人生を選んだ。
不幸な家族で育った人が、まともな家庭を築けるはずがない。子供を虐待することも考えられる。そのため、誤って子供が出来ないように、手術を受けて一生子供の産めない身体になった。これで、私に流れる汚れた血は途絶えることになる。
これは言ってみれば、社会貢献に近い。不幸な子供を作らないことは、世のためになると信じる。だから、そんな身体になった時は、清々しい気持ちになった。
そうは言っても、人生の折り返し地点を過ぎてゴールが見え始めたあたりから、とても寂しくなった。血は繋がっていなくても、家族が欲しい。一番いい方法は、夫の人を持つことだ。しかし、不幸なことに私はモテない。そこでネコを飼うことにした。
いろいろ探し、たくさんの人の協力を得て、やっと我が家に来るネコと出会った。今日、お見合いをしてきて、話がまとまった。
ネコは約1歳の男の子。茶トラでかわいい顔をしている。横浜の公園で保護された。今週末か来週の始めに我が家へやって来る。そして母になる。
彼をチャーニング・チャーニャと名付けた。長い名前だとネコが認識できないので、彼を呼ぶ時はチャーニャと呼ぶ。
これからは二人暮らし。きっと寂しくない。
ネコを迎えることにより、私は日本を出るという選択肢を手放すことになった。それでもいい。人生はトレードオフ。何かを手放さなければ何かを得ることはできない。