萌の朱雀
ずいぶん前の話だが、広島行きの全日空機に乗ったところ、広島空港が濃霧で着陸できず、福岡か山口宇部に向かうということになった。せっかくなら福岡に降りれば、おいしいものを食べて遊べると思ったが、残念ながら山口宇部に着陸することになった。
ヒコーキを降りるとき、スチュワーデスさんに500円玉が入った封筒と新幹線の切符との引換券をもらった。
ユニクロの1号店は広島で産声をあげた。ちょうどその時、私は映画の撮影で広島にいた。ユニクロの開店は大ニュースで、私も長蛇の列に並び店内を見て回った。そこには、安いけどセンスの悪い服ばかりですぐに潰れると思った。
後になり、ユニクロがフリースで大ブレイクして表参道の旗艦店に大勢の人が詰めかけたというニュースを見た時、同じ店だとは思わなかった。
考えてみれば、日本発祥のブランドで世界に通用するものはトヨタとユニクロくらいしか思い浮かばない。かつてはSONYもあったが、同社はアメリカの企業だと思っているアメリカ人が大半だと聞いたことがある。それを考えれば、ユニクロは日本を代表する企業だろう。やり方には賛同できないが。
私と年齢はそれほど変わらない彼女。「萌の朱雀」で商業映画デビューした。
日本ではまだ珍しい女性監督。彼女の活躍は、同じ道で夢が叶わなかった私の励みになる。
この作品には、まだ少女だった尾野真千子も出ている。