みゆき野球教室

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アマデウス Amadeus

この冬、一番寒く感じた日曜日だった。
身体も、ココロも、そして懐も寒かった。特に懐はブリザードが吹き荒れた。
 
自信を持って臨んだ有馬記念は大敗した。ありえないくらい負けた。金銭的にも厳しくなったが、それ以上に競馬ファンとしての自信を失った。
 
今、この原稿を書いているのは都内の劇場。今日ここで所属教会のミュージカルの公演がある。信者の手作りのミュージカルだが、その中にはプロの作曲家、声楽家演奏家もいるし、アマチュアのみんなも豊かな才能を持っている。それに比べて、私は何ひとつ才能がない。金銭的にもビンボーだが、才能に恵まれないことの方が苦しくて辛い。この数日の消えてしまいたい願望の原因は、これによる。
せめて競馬の才能があれば救われるが、それすらないことを思い知らされ、落ち込むばかりである。
 
アマデウス」のアントニオ・サリエリは、ウォルフガング・アマデウスモーツァルトの才能に激しく嫉妬して人生を破滅に導いた人物だ。私も彼のように才能のある人に嫉妬して人生を終えるのだろうか?
 
モーツアルトは、間違いなく神に選ばれた。しかし、サリエリは選ばれなかった。選ばれない人間の苦しさ、辛さは嫌というほどわかる。
 
思えば、私の人生は、選ばれず、否定され続けるだけの人生だったような気がする。いいことがあまりなかった人生だった。
 
最初の動画は、このミュージカルの主演の青年の歌。この歌が、ドラマの大切な場面で歌われる。彼はうつ病で死を選んだが、神は彼を選び、死なせなかった。彼には音楽の才能があった。その才能が仲間を作り、彼を救った。