みゆき野球教室

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ハゲタカ

日本人の高齢男性には、常識が通じない人が多い。人に迷惑をかけていても、それに気がつかない。少しでも指摘したり注意すると、自分を失ったように怒り出し、こちらが危険になる。
老害」といった言葉で彼らを表現していたが、今では「暴走老人」というらしい。
先日も公共のプールで、そして昨日は病院でそのような人たちの行動で迷惑を被った。
 
無理もない。家族を養うため、朝早くから夜遅くまで働き、休日出勤も厭わない。やっと定年になると妻から離婚を切り出され、子供たちからも邪険に扱われる。会社以外のコミュニティに属していないので、行く場所がなく、結果として暴走老人に成る。気の毒ではある。自己責任といって切り捨てることはできない。しかし、少しでもいいから社会性を身につけて欲しい。
 
私たちの身近な社会ではこのような暴走老人が存在するが、政界・財界も老害が佃煮のように存在する。歳を取っても地位を明け渡さないために、若い人はその地位にはつけない。
政界も財界も、一定の年齢になったら潔く身を引いて欲しい。それほどまで上り詰めた人なら、優雅な老後を送れるはずだ。
 
かといって、老人がボランティアと称して労働市場で残留することは遠慮して欲しい。まず、彼らは十分な年金をもらっている。その実質的負担者は現役の若い世代だ。そして、この若い世代は年功序列といった恵まれたシステムの恩恵を受けていない。つまり、老人が無給で労働市場に参加をすることは、年金からの搾取と若い世代の賃金を抑制することになる。豊かな老人は、大いに消費をして経済に貢献して欲しい。そうすれば、日本も幾らかはマシになる。
 
企業も、人件費をギリギリまで切り詰めて史上最高益を叩き出している。この利益は、内部留保として積み上がり、人件費の上昇のためにも投資にも使われない。企業が儲ければ儲けるだけ社会は貧しくなる。
 
カネで幸せは買えない、という人がいる。正しいかもしれない。だが、カネがないばかりに不幸になる人は多い。ビンボーは美徳ではない。
しかし、真面目に働いても、非正規の給料では年間300万円を稼ぐのは難しい。最低賃金が高い東京においてこの状況なので、地方に行くともっと悲惨だろう。これでは結婚もできないし、老後の蓄えも作れない。失業したり、大きな病気になった瞬間、人生がジ・エンドになってしまう。
では、自衛の方法はないのかといえば、僅かにある。それは投資をすることだ。スズメの涙ほどの給料でも、切り詰めれば毎月1万円は残すことができるだろう。それを無駄遣いせずに、例えば投資信託を買うのもいい、才覚のある人はマーケットに直接参加して儲けるのもいいだろう。そうでもしないと、ビンボー人は一生浮かび上がれない。
 
「ハゲタカ」は、NHKのドラマで人気になり、のちに映画化された。映画のクオリティよりも、テレビドラマのクオリティの方が高いと思う。
ドラマ版で主人公の鷲津政彦をピストルで撃った西野治は、深夜の工事現場のバイトで300万円を作り、それで投資を成功させてIT企業の『ハイパー・クリエーション』を起業する。おそらくこのモデルは、堀江貴文だろう。私はライブドアショックの直前の同社の株主総会で彼に会った。飛ぶ鳥を落とす勢いだった。
 
鷲津を演じた大森南朋は大好きな俳優だ。近所の食品スーパーで目撃されたということで、私もいつか会えるかと思っていたが、会えないまま引越しをした。
 
私もそろそろマーケットに返り咲こうと思っている。まとまったお金が4億円くらい欲しい。