みゆき野球教室

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彼岸花

3本の矢のたとえとは、言うまでもなく一本の矢では脆いが、三本を束ねれば強くなるというものだ。
しかし、教養のない首相は、三本の矢を一本ずつ射ってこの国を強くするという。だが、その恩恵を受けた人は、高所得者のみで、われわれ庶民はそのおこぼれすら与えられない。その上、三本目の矢は行方不明だ。
 
経済指標は、既に下降入りしたというサインを送っている。今回もまた、好景気の実感を得ないまま景気後退を迎えることとなる。前回の好景気は、いざなぎ越えと言われた時期だが、これも一部の人にしか恩恵はなかった。庶民にとっての最後の好景気は、1989年に終わったバブル景気だろう。
持っている者はさらに豊かになり、持っていない者はますます貧しくなる。小泉純一郎以前の日本は、まだマシだった。しかし、新自由主義という富める者に有利な思想はこの国を完全に破壊してしまった。
 
大相撲は、横綱日馬富士が2年ぶりに優勝した。彼のファンなのでうれしい。日馬富士は、「努力は人を裏切らない」と言ったそうだが、私はその意見に賛同できない。もちろん、努力は尊いものだが、努力をすればすべてうまくいくかというとそうではないことのほうが多い。運も良くないといけないし、環境だって整っていなければいけない。才能も必要だ。
「努力は人を裏切らない」という言葉を全面的に受け入れれば、結果が出ていない人は努力をしていないことになる。例えば、相撲界はモンゴル勢が上位を占め、日本人力士は優勝から遠ざかっている。ならば、稀勢の里琴奨菊豪栄道は努力をしていないかというと、死ぬほど努力をしているはずだ。でも、生まれ持った身体や運などがモンゴル勢とは違うために優勝もできないし、横綱にもなれない。先の言葉を持ち出すことは、思いやりに欠ける。
相撲だけではない。人間は皆そうだ。もっと人に優しくなりたいものだ。
 
昨日は風邪をひいて会社を休んだ。今日もおそらく休むことだろう。実は、メンタル面もあまり良くない。しかし、身体が辛いときは心の辛さを忘れられる。いつもではない。今回はということだ。
私の心の辛さは、おそらく究極のさみしさから来ていると思う。親に、特に母親に愛されずに捨てられたことが心の傷になっている。この傷を埋めてくれる人がいた時期がある。でも、今はひとりだ。さみしい。
ネコを飼えば、きっと私の鬱は良くなると思う。一刻も早くネコとの二人暮らしを目指したい。
 
秋が深くなった。小津安二郎の「彼岸花」を取り上げたい。
この映画は、私が実質的に初めて観た小津作品だ。小津にとって、最初のカラー作品。
田中絹代有馬稲子山本富士子といった大好きな女優陣が出ている。
小津の作品は、これ以降赤色が効果的に使われている。例えば、整理整頓された画面に赤いやかんが置かれていたり、赤と白の煙突が写っていたりと。小津は、赤がきれいに映るアグファのフィルムを使った。
 
12月になると、小津の誕生日を迎える。彼は、生まれた日と同じ日に亡くなった。彼が逝って、約半月後に私が生まれた。小津と交わる時期がなかったのが残念だ。
 
 

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