みゆき野球教室

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愛染かつら

生涯で5回入院した。4回は国内。1回は海外。
入院して感じるのは、ナースの献身的な看護が心の支えになるということ。彼女たち、そして数は少ないが彼らにはお礼をいくら言っても言い足りない。
 
そんなナースの世界は、しばらく前から4年制大学卒業の学位と知識が求められるようになった。医療の高度専門化と医師、看護師、検査技師、薬剤師などとのチーム医療が主流になったからだという。
 
4年制の看護大学も増えたが、従来から資格を得て仕事をしていたナースは、追加で学ぶことが必要となった。私が卒業した大学の社会人向けのコースは、そんな人たちの受け皿になっていて、同級生にはナースがたくさんいた。
 
ナースの学歴の高低と患者の死亡率には一定の法則があるそうだ。高学歴のナースがいる病院や病棟ほど患者の死亡率は低いらしい。
 
しかし、世論はナースは低学歴で十分という声が多い。学歴が高いと、プライドだけ高くて仕事ができないというのが理由だ。しかし、どの世界を見ても、プライドだけ高い高学歴者はそんなに多くない。また、学歴の高低と仕事の出来・不出来は比例する。
 
ナースはもっと優遇されるべきだ。一度でも病気や怪我で入院したら、きっと同じように思うだろう。
 
「愛染かつら」は、川口松太郎の大ヒット小説を映画化したもの。戦前から戦後にかけて、松竹、大映で映画になり、これも大ヒットした。
松竹では、田中絹代が、大映では水戸光子京マチ子岡田茉莉子などが主演した。
 
医師と看護師の恋とすれ違い、身分の差、そして多くの障害を乗り越えて結ばれるまでを描いたメロドラマの傑作だ。
 
もし、人生をやり直せるなら、私はナースになりたい。大変だろうけど、きっとやりがいがある仕事だと思う。