みゆき野球教室

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人間の証明

数年前に心の病気が再発して、テレビジョンを見られなくなった。能動的に画面に向かうのが辛いのだ。
パソコンの画面を見るのも辛く、タブレットでほとんどを代用している。
テレビジョンの代わりにはラジオを聴くようになった。
 
しかし、ごく最近になってようやくテレビジョンを見ることができるようになった。せめて働いている局が制作した番組は見ようと思ったのだ。長時間の視聴は辛いが、短いドラマならなんとか見ることが出来る。
 
テレビ局が劇場映画を作ることが多くなった。一番実績があるのはフジテレビだろう。テレビ局が映画を作る場合、製作委員会方式をとることが多い。しかし、この方法はステークホルダー(利害関係者)が多く、それぞれの会社に利する作り方をしないといけないので、無難な作品となり面白くない。
 
昔の映画はプロデューサーが少なかった。例えば、大映の場合「製作 永田雅一」と出るだけで、他にプロデューサーはいない。このように、プロデューサーが少なければ、その人が面白いと思う映画を作ればいいので、いい作品が生まれやすい。
 
角川春樹はいろいろな問題を起こしたが、プロデューサーとしては才能を発揮した。今では珍しくないメディアミックスを導入し、テレビCMを大量に投入し、一時代を築いた。
私の友人の俳優は、角川映画はギャラがいいので、絶対に断らなかった。売れない俳優に対しても気前が良かったが、俳優や監督にも破格の出演料や演出料を払い、ビンボーだった映画人は大いに潤った。
 
私が最初に観た角川映画は「人間の証明」だ。松田優作が主演で、ジョー山中や大スターの鶴田浩二三船敏郎が脇を固めた。さらには、ハリウッドからジョージ・ケネディも参加している。
作品の出来は良くないが、社会現象にもなった作品として、私は忘れることができない。