みゆき野球教室

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TATTOO[刺青]あり

三菱自動車の度重なる不正は、学生時代に堕ちたブランドについて研究し、論文を書いた立場として興味深い。


日本の会社は、三菱自動車のような大会社でも平気で不正を行う。東芝も、雪印も。もちろん、小さな会社は不正のやりたい放題だ。一番身近な不正といえば、労働関連法の違反だろう。残業代を支払わなかったり、有給休暇を与えなかったりと。
 
もし、すべての会社が労働関連法を遵守すれば、GDPも税収も向上するというのがほとんどの研究や調査で明らかになっている。
一方、法律を守っていたら会社を存続できない、という意見がある。そういう会社は市場から退場すべきであって、法律を破ってまで存続していいわけではない。
 
私の父は三菱重工のエンジニアだった。会社までは自転車で通勤していた。クルマを買えばいいのにと思っていたが、三菱自動車のクルマでないと、会社の駐車場には停められない。当時の三菱自動車には好きなクルマがなかったので、諦めた経緯がある。
 
三菱グループはインスタントラーメンからミサイルまで、あらゆる物を扱っている。しかし、私たちが学校で使った三菱鉛筆は、三菱グループではない。これは経済に詳しい人でも知らない人がいる。かつて三菱のどこかの企業が不祥事を起こした時、経済評論家が三菱鉛筆は使わないようにするとインターネットで語り、突っ込まれていた。
 
三菱鉛筆と同様、三菱グループでないがスリーダイヤモンドを商標とする三菱サイダーという商品もある。これは熊本県弘乳舎が製造販売している。私は中学生の時に飲んだことがある。当時は父親の会社が作ったサイダーだと思った。
 
熊本といえば、今回の大地震で大変な被害が出た。地震が少ない地域ということで、備えが十分でなかったことが被害を広げたということだ。
熊本と共に、大分も大きな揺れを何度も経験した。大分の近くには、伊方原発があり、心配だ。
 
大分県の湯布院は、映画祭の街としても知られている。この映画祭で「TATTOO[刺青]あり」が上映された。この作品は、1978年に社会を震撼させた三菱銀行人質事件を描いている。
宇崎竜童の狂気に満ちた演技が怖かった。
この作品を演出したのは、ピンク映画で技術を磨いてきた高橋伴明。共演の関根恵子は高橋監督と結婚することになる。
 
この事件のモデルになった梅川昭美は、少なからず縁がある。私が最初に監督した「殺意」という作品で、梅川という人物を登場させた。
梅川も、極貧の家庭に生まれなけらば、きっとこのような事件を起こすことはなかっただろう。貧困は、自己責任ではなく、これを放置することは社会全体の損失である。
 
今年の湯布院映画祭は、8月24日(水)~8月28日(日)までの開催が予定されている。それまでの復興は難しいだろうが、なんとか開催して欲しい。