みゆき野球教室

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ホーム・アローン Home Alone

人間の子供を持つことを拒否した人生だった。それでもたまに子供がいたらと思うことがある。女の子より男の子の方がいい。「クレヨンしんちゃん」の野原しんのすけや「おじゃる丸」のおじゃるのような息子が欲しかった。きっと楽しかっただろう。でも、子供を持つということは、私に流れる汚れた血を残すということだ。そんなことは絶対にできない。
 
しんちゃんやおじゃるマールは漫画の世界の子供だが、実在する子供で息子だったらという子がいた。それが、マコーレー・カルキンだ。彼は「ホーム・アローン」で一躍人気者になった名子役。しかし、多くの名子役が不幸な人生を送るように、彼もまたその例にもれなかった。
 
マコーレー演じるケビンは、家族旅行に忘れられてひとりでシカゴの自宅で過ごすことになる。彼は、その開放感から普段はやりたくても出来なかったことを次々に行う。
 
私は幼い頃から同じようにひとりで過ごすことがあったが、50年近く前は午後7時でもすでに近所の商店は閉まり、夜の闇が支配している怖い時間だった。たまに近所の年上の友達が子守を兼ねて泊りに来てくれたが、その時だけは安心感があり、怖くなかった。
 
私はいつも寂しさに押しつぶされそうになる。子供の時も、大人になった今でも。きっと、子供の頃の記憶がそうさせているんだろう。
 
今はネコの息子と二人暮らし。彼の世話を焼いて、会話をするのが一番の楽しみだ。彼はよく食べ、よく寝る美少年だ。
この幸せがいつまでも続くようにがんばろうと思う。人生で初めて感じる満たされた気持ちだ。