みゆき野球教室

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オデッセイ The Martian

「オデッセイ」をTOHOシネマズ新宿で観てきた。IMAX 3Dで観た。
IMAXサンノゼで観て以来2度目。3Dは「アバター」以来2度目の鑑賞。
アバター」の3Dは少し違和感があったが、最近の3Dはとても自然だった。
 
まだ公開中の作品なので、ストーリーについては触れないが、火星にたった一人で取り残された植物学者でもある宇宙飛行士が究極の孤独を乗り越えるということは皆さんご存知だと思う。
本当に火星や宇宙空間でロケを敢行したかのような映像は、ぜひ映画館の大きなスクリーンで味わってほしい。
今のところ、今年のベストワンだ。
 
ところで皆さんはマイケル・コリンズという人をご存知だろうか?
googleで検索すると、アイルランドの政治家としての検索結果が上位を占める。 
今日取り上げたいのは、もうひとりのマイケル・コリンズ。宇宙飛行士のその人だ。
 
アポロ計画は、アメリカが国家の威信をかけた大プロジェクトだった。宇宙開発ではソ連に先を越されたアメリカは、人類を月に着陸させ、生還させるという目的を掲げ、ついにアポロ11号で現実のものとなった。1969年7月20日のことだ。
 
この模様は、全世界にテレビ中継された。人類で初めて月面に立ったニール・アームストロング船長は、その後、長く語り継がれる名言「これは一人の人間には小さな一歩だが、人類にとって大きな飛躍だ」と言った。
 
この歴史的な瞬間、今日の話の主人公、マイケル・コリンズは、月の周回軌道上でただひとり司令船に残り、アームストロング船長とオルドリン飛行士の帰還を待った。司令船が月の裏に隠れると、コリンズは地球との無線交信さえ出来ない宇宙の小さな点になった。このとき、コリンズの孤独な気持ちはどんなものだったのだろうか。これはまさしく究極の孤独。不安だっただろうか? それとも、孤独の中で哲学的な考えを深めたのだろうか?  
 
無事地球に帰還した3人の宇宙飛行士。しかし、コリンズはアームストロング、オルドリンほど脚光を浴びること無く、賞賛されることも無かった。でも、コリンズの働きがあったからこそ、このミッションは成功し地球に帰還することが出来たことは間違いない。
 
私はコリンズのような人に強く惹かれる。それは、私も同じように脚光を浴びることは無いが、社会から必要とされる人間になりたいからかもしれない。私だけではない。きっとあなたも光は当たらないが、必要な人なのだ。そして、ひとりひとりの人が、すてきな人なのだ。そんな人たちの集まりである社会。そう考えたら、隣の人にちょっとだけ優しくなれた。