みゆき野球教室

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八つ墓村

ラジオのスペシャルウィークが始まった。
このスペシャルウィークとは、2ヶ月に一度行われるラジオの聴取率調査週間のことだ。
私が聴いているTBSラジオでは、月曜日の5時から日曜日の深夜29時まで特別編成で放送される。ゲストが充実していたり、豪華景品や現金のプレゼントが行われる。
この春で30年の放送に終止符を打つ大沢悠里の番組も、これまでは聴取率の話しをしなかったが、有終の美を飾るべく、ラジオを聴いて欲しいと宣伝している。
この原稿を書いている時間は、永六輔の番組だが、病気のため3週間休んでいる。代わりに、久米宏がマイクの前に座っている。久米も永六輔に育てられた。
 
先日、インフルエンザで欠勤した時に病院の待ち合い室で見たテレビに、永六輔大橋巨泉が出ていた。永はラジオの鉄人、巨泉はテレビの鉄人と言われている。本来ならここに渥美清がいないといけない。渥美は映画の鉄人と言われていた。
 
渥美清。彼の私生活をよく知る者は少ない。親友と言われ、一時は結婚も噂をされた黒柳徹子も、渥美の自宅連絡先を知らなかった。渥美が亡くなって、通知が来て初めて知った。
渥美は映画ファンとしても知られている。時間があると映画館に通っていたそうだ。彼ほどのスターなら東京はもちろん、地方の場末の映画館でも顔パスが効いたはずだが、彼は入場券を買って映画を観たそうだ。
 
渥美清。彼は控えめに言っても天才だった。68歳という年齢で逝ったことがあまりに惜しい。
私は彼の当たり役、「男はつらいよ」より先にテレビジョンの「ヨイショ」で好きになった。確か、デパートの大食堂の主任を演じていたと思う。
 
男はつらいよ」はこのブログでも2回取り上げたので、今回は「八つ墓村」を取り上げよう。
渥美清は、この作品で金田一耕助を演じた。この役は、映画では石坂浩二が、テレビジョンでは古谷一行が常連俳優。ということで、渥美の金田一耕助には違和感があった。それは寅さんのイメージがあまりに強すぎたことも影響している。
「祟りじゃ。八つ墓の祟りじゃ」というスポットCMは大いに受けて、映画も大ヒットした。私の記憶が正しければ、当時の邦画界では珍しい一本立て興行だった。
 
映画のストーリーなどはもう忘れてしまったが、今でも覚えているのは、落武者が自らの刀で首を切り落とすシーンの怖かったこと。また、晒し首になった落武者が目を開けるシーンはとても怖かった。夜、お手洗いに行けなかったほどだ。