みゆき野球教室

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地下鉄に乗って

土曜日の東京は、暖かく、風が強かった。空気は、昭和の感じがした。こんな風の強い日は、どこかにある昭和への扉が開いて、時空を超えた旅が出来る気がする。
 
タイムトラベルは私の夢だ。いろいろな時代を旅したい。私が生まれた頃の東京、まだ広大な敷地だった松竹大船撮影所、原爆投下後の広島、江戸時代も見てみたい。また、イエスが生きていた時代にも行ってみたい。
 
時間旅行は21世紀ではまだ実現していない。そのため、映画や小説の専売特許である。この分野では、多くの傑作があるが、その中から今回は「地下鉄に乗って」を取り上げたい。
この作品は、浅田次郎の傑作小説を映画化したものだ。
 
堤真一演じる主人公の真次は、ある日地下鉄の階段を登り地上に出たら、そこは1964年の東京だった。この年は東京オリンピックが開かれた年であり、夢の超特急ひかり号が東京と新大阪の間で開通した。また、競馬の世界ではシンザン三冠馬になった年であり、私もこの年に生まれた。
 
真次は現在と過去を行き来して、自分のルーツについて知ることになる。
もし、私が同じような幸運に恵まれたら、恋愛中の父と母を見てみたい。後にこの二人は離婚することになるが、出会った当時は愛し合っていたはずだ。
もし、出来ることなら、父と母を結婚させないように工作したい。そうすると、私も生まれなかっただろう。
 
もし、どこかに昭和の入り口があれば、ぜひ教えて欲しい。