みゆき野球教室

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男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日

若い頃、ビール会社でアルバイトをしたことがある。
製造から出荷までいろいろな部署で働いたが、こんな作業があった。
古いビール瓶を巨大なハンマーで叩き割るという誰にでも出来る簡単な仕事だ。
しかし、数が多い。そのため、まだ使える瓶を殺し、割るべき瓶を生かすことも多かった。そのとき、人生に似ていると思った。悪い人なのに生かされて、いい人なのに滅ぼされる。無情だ。
 
私はアルコールは一切嗜まない。酒がおいしいというのが信じられない。
人生の楽しみを知らないと言われるが、酒よりケーキやたい焼きの方がいい。羊羹も好きだ。
 
羊羹といえば、虎屋だろう。室町時代創業の同社は、今でも和菓子の最高のブランドとしての地位を保っている。私も学生時代は、ブランドゼミで同社を研究した。
 
「虎屋」、あるいは「とらや」というと、「男はつらいよ」が連想される。寅さんこと車寅次郎の叔父、叔母が経営する柴又帝釈天の団子屋が「とらや」だった。もちろん、羊羹で有名な虎屋とは一切関係ない。
しかし、40作目の「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 」からは「くるまや」になった。本家も虎屋からクレームがあったのではない。柴又帝釈天にある「柴又屋」が、店名を「とらや」に変えたからだ。何も知らない観光客は、松竹公認の店と誤解するだろう。そこで苦渋の決断で劇中の店名も変更された。
 
この 「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」には、梨園の妻となった三田寛子が出ている。デビューした当時はあまり美人という印象はなかったが、柔らかい京都弁は好きだった。
 
梨園の妻とともに、大変なのが力士の妻だろう。先日、日本人としては旭天鵬以来の幕内最高優勝の栄誉を勝ち取った琴奨菊が結婚式を挙げた。
美人妻として注目された大関の妻は、4ヶ国語を話し、育ちもよく、人間性も良く、華麗な経歴を持つ。彼女はまさに選ばれた人だ。天は二物も三物も与える。持っている者にはさらに与えられ、持っていない者からは持っている物までも取り上げるという「マタイの法則」に則った人だ。
 
そういえば、琴奨菊はアルコールがだめらしい。ビール一杯で顔が真っ赤になるという。早く横綱になって欲しい。