みゆき野球教室

ダメ人間の由佳さんが毎日0時に更新しています

ゴジラ

久しぶりに新宿歌舞伎町に行った。歌舞伎町は私にとって怖い街だ。しかし、少し清潔になったような気がする。その分、汚れた部分が地下に潜っただけかもしれない。
 
歌舞伎町に昔、関西風のうどんを出す店があった。30年前、その店でうどんを食べた際、七味唐辛子を丸ごと丼に入れてしまったことがある。お店の人に見られたらまずいと思い隠したが、しっかり見られていた。おじさんはうどんを洗ってくれたが、辛くて食べられたものではない。大半を残して店をあとにした。
あれ以来、その店に入っていないが、今日行ってみると、いかがわしい店の案内所に変わっていた。
 
歌舞伎町は、戦後ここに歌舞伎の演舞場を建設しようとした動きがあり、それが町名の由来となった。この計画は実現することはなく、その後は東洋一の歓楽街になった。
 
今回、歌舞伎町に行ったのは、映画を観るためだ。去年オープンしたTOHOシネマズ新宿に初めて行った。以前、ここには新宿コマ劇場があった。新聞販売店にもらったチケットで歌と芝居のステージを観に行ったことがある。
この映画館があるビルには、ゴジラがいる。
 
戦後間もない頃に作られた「ゴジラ」は、世界に通用する数少ない日本映画の一本だ。東宝のブランド価値を向上させ、今でもその輝きを失っていない。
 
ゴジラは核の落とし子と言われる。私は被爆二世なので、原子力には反対の立場をとる。軍事的にも、平和利用にも。しかし、訳あり去年、福島原発に関する仕事をした。働いてわかったのは、原子力は利権の塊だということ。特定の人たちの利益のために、人類が制御できないエネルギーを使うべきではない。あまり書くと闇の力に消されるのでこの辺にしておこう。
 
さて、「ゴジラ」を監督した本多猪四郎はもっと日本で評価されてもいい。海外では黒澤や小津と同じくらい評価が高いが、日本ではあまり評価されていない。彼に関しては映画評論家 切通理作の力作「本多猪四郎 無冠の巨匠」が詳しいのでその著作に譲る。