みゆき野球教室

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仮面ライダーV3 ~華麗なるSay Goodbye~

高校1年の時だった。初めてアマチュアが作った劇映画を観た。それまでも、記録映画のようなものは観たことはあったと思うが、劇映画は初めてだった。アマチュアといっても、いい作品が多くて私も映画を撮りたいと思った。
 
その後、しばらくして「殺意」という作品で私も監督デビューを果たした。以後、アマチュア時代の最後の作品「ダ・ヴィンチの子供たち」まで数本撮って映画界入りしたが、病気を患い監督になる夢は諦めた。
 
今はもう映画界への未練はないが、若い頃はいつかは復帰したいと思っていた。
そんな時、深夜のテレビ番組で「三宅裕司のえびぞり巨匠天国」の放送が始まった。1991年のことだ。
この番組は、アマチュアの映画作家が3分程度のショートフィルムを公開し、審査員の採点で格付けされる。
才能豊かな監督たちの作品を観ることは楽しく、いつかは私もエントリーしたいと思っていたが、その前に番組は終わってしまった。
 
その作品の中で心に残っている作品が1本ある。「仮面ライダーV3 ~華麗なるSay Goodbye~」という作品だ。私はこの作品を観て泣いてしまった。私だけでない。今はイチロー選手の夫人となった福島弓子アナウンサーも泣いていた。
 
高校生のみずみずしい恋を描いた作品で、セリフは少女の独白がひとつあるだけで、あとは映像が雄弁に語りかける。監督の能力の高さが十分に発揮された作品だ。
短いフィルムなので、ぜひ皆さんにもご覧いただきたい。