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みゆき野球教室

ダメ人間の由佳さんが毎日0時に更新しています

ラジオの恋 〜今年のベストワン〜

失意のうちに始まった2015年だが、希望が少しあった。それは、TBSラジオで時報の前に流れる映画の宣伝。その映画を観るまでは何とかがんばろうと思った。

2月になり、映画が公開になったが、体調もココロの調子も悪く、なかなか観に行く機会が出来なかった。そして、公開が終わるという頃になって、やっとのことで劇場に足を運び、映画館の暗闇に身を置いた。
 
今年はたくさんの映画を観たが、もしベストワンを決めるとしたら、この作品こそがふさわしいと感じる。「ラジオの恋」が、その作品だ。
 
広島という片田舎でAMラジオのパーソナリティーを務める横山雄二は、いつしか仕事に限界を感じていた。ラジオ、とりわけAMラジオは時代遅れのメディアといわれて久しいが、リスナーの現象が大きな問題になっていた。横山は仕事への情熱を失い、毎晩飲み歩いては二日酔いの状態で毎朝の生放送を行っていた。仕事は惰性で、もはやなんでラジオという仕事を選んだのかもわからなくなっていた。
そんな時、ラジオの妖精と自称する少女が現れた。それをきっかけに、横山の周辺できせきがおこりはじめ、彼は再び仕事への情熱を取り戻していく。
 
この作品は、以前にも書いたが、映画文法的には破綻している。無駄な場面も多いし、監督の演出力も低い。しかし、直球の演出は、後半あたりから観客を画面に引き込んでいく。そして映画が終わる時には、快い涙とともに。明日に希望を持っている自分を発見できるだろう。
事実、この映画をきっかけに、私は深い絶望から少しづつではあるが回復していった。映画の目的の一つに人を元気づけるというものがあったとしたら間違いなくこの作品はそれにふさわしい。
 
最初のラジオ放送は1906年12月24日、レジナルド・フェッセンデンが、マサチューセッツ州の無線局から、クリスマスソングや聖書の朗読などを放送した。彼は自分自身でバイオリンを弾き、『O Holy Night』を歌い放送した。この曲は日本語では「さやかに星はきらめき」という題名で知られている。この曲も、映画の中で効果的に使われている。
 
私はラジオが好きだ。心を病んでテレビのような映像を見ることが出来なくなったが、ラジオはそっと心に寄り添ってくれた。そんな優しいメディアだ。
そのラジオへの愛がたくさん詰まったこの作品を今年のベストワンとしたい。
 
今年最後の更新となった。毎日たくさんのアクセスをいただき、感謝申し上げる。
振り返れば、2勝13敗と負け越しだった1年だが、来年こそは良い年にしたいと思っている。
どうか、良い年を迎えていただきたい。