みゆき野球教室

ダメ人間の由佳さんが毎日0時に更新しています

火垂るの墓

野坂昭如が亡くなった。
今年は、戦争を語る人が多く逝った。野坂もそのひとりだった。
亡くなる前に、永六輔のラジオ番組に手紙で「日本は1日で平和国家になったので、1日で戦争国家にならないとも限らない」と言っていた。その通りだと思う。
 
野坂は幼い妹を戦後の食糧不足の栄養失調で失った。その追悼のため、「火垂るの墓」を書いた。この短編小説はアニメーション映画になり、戦争の残酷さを静かに描いた。
劇中、妹の節子はドロップの缶を手放さなかった。もう一度、ドロップを舐めたいと思い死んでいった節子。
 
もうすぐ、日本から戦争経験者がひとりもいなくなる。語り継ぐべき作品だ。