みゆき野球教室

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優駿 ORACION

東京モーターショーが始まった。
今はクルマには興味はないが、若い頃はイタリアの小型車が欲しかった。モーターショーのそのクルマのコーナーで今はなきJAXの社員に説明を聞いて、ますます欲しくなった。そして、競馬で儲けて現金で買いに来ますと伝えた。そうすると、「競馬をやるんですか?」と言って怪しまれた。当時はまだ競馬ブームの波が来る前で、競馬をやる人は反社会的な人に見られていた。
 
晴海の国際見本市会場からバスで銀座に戻り、テレビで天皇賞の結果を見た。負けるはずがないと思われていた三冠馬 シンボリルドルフが敗れ、ギャロップダイナという聞いたことがない馬が大穴を開けた。
ギャロップダイナはとても個性的な馬で、札幌日経賞では騎手の東信二を振り落とした後も止まらず、空馬で1位入線になった。もちろん、記録上は競走中止で1位入線になっても賞金は出ないし、馬券の対象にはならない。
天皇賞では、全く人気がなく、関係者もほとんど競馬場には行っていなかった。しかし、根本康広の手綱で後方から直線を一気に追い込んで史上最強馬と言われたシンボリルドルフをあっさりと差し切った。
私は幸運にもこの馬券を的中させている。その縁で、ギャロップダイナを引退まで応援し続けた。
 
今年の天皇賞は、去年の勝ち馬 スピルバーグに注目している。すでに1着馬を当てる単勝を1,000円買った。
体調次第だが、今年の天皇賞は久しぶりに東京競馬場に観戦に行こうと考えている。
 
ギャロップダイナの騎手だった根本康広が自身役で出演したのが「優駿」だ。
これは宮本輝の名作小説を日本中央競馬会の全面協力で映画化された。以前は競馬ものの映画はいくつかあったが、本作は久しぶりに製作された競馬ものの映画となった。
オラシオンと名付けられたサラブレッドを軸に描かれる人間ドラマで、小説はとても良かった。しかし、映画になると一気にダメな作品になった。もっと悪かったのは観客だ。動物が出てくる映画ということで、子供たちがたくさん映画館に詰めかけた。子供のマナーは何にも言わない。だが、親のマナーが最悪だった。
 
この映画をきっかけに、全国の乗馬クラブにはほぼ必ずと言っていいほどオラシオンという馬がいた。私が所属していた乗馬クラブも例外ではなかった。
 
天候にも、体調にも恵まれたら、府中の杜で会おう。