みゆき野球教室

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男はつらいよ

山田洋次は嫌いだ。いかにも庶民の味方のような目線で作品を作るが、実は恵まれた環境に生まれた秀才。監督は嫌いでも、「男はつらいよ」は大好きだった。
私がリアルタイムで見始めたのは、1977年の「寅次郎と殿様」で、以来欠かさず観てきた。お盆とお正月の年2回の公開は、いつも満員御礼だった。私は毎年1月1日の最初の回の最初の客となることを目標にして、その通りになった。
 
しかし、渥美清が亡くなり、この作品もとうとう終わりになった。渥美は本当にいい役者だった。
私はこの映画の撮影用のシナリオを買い、寅さんの口上を覚えたものだ。
 
冒頭に山田洋次が嫌いと書いた。でも、最近は少し尊敬する監督になった。イデオロギーがおなじだとわかったからだ。
 
日本映画の良き時代。もう、決して戻ってはこない。