みゆき野球教室

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鬼畜

うつ病の再発かと思ったが、なんとか乗り切った。
きっかけになった年金問題を朝一番とお昼休みに電話をかけて解決した。年金機構は相変わらずダメダメな組織だ。
 
もう一つ、よく寝ることにした。いつも朝がつらい。そこで、当分21時に就寝することにした。合わせて、エビオス錠を飲むことにした。これには、良い睡眠に導くとされるアミノ酸が豊富に入っている。
これで、なんとかいい流れに乗れるはずだ。
 
いつだったか、夏の休暇を過ごすためにヨセミテ国立公園に行った。ロッジに泊まって、馬に乗り、散策をしたり、何もしない時間を過ごすというまさに命の洗濯といった時間だった。
広い公園内を移動する無料のバスを待っていたときに、こんな光景を見た。白人の女の子がお母さんに抱かれていたんだが、「マミー、マミー、マミー」と泣き叫びながら母の愛情を求めていた。それを見て私に足りないものがわかった。私には、母の愛情が必要なんだと。
 
中学2年のときに母は家を出た。その前から父にも私にも愛情を注がない鬼畜の母だった。当然、愛情不足になる。当初は映画に熱中していたのでつらくはなかった。だが、映画と絶縁状態になった時、急に寂しさに襲われた。人によっては、そこで悪いことに走ったり、異性に狂ったりするが、私は自分の気持ちを痛めつけることで正気を保った。それ以来、うつ病になり30年苦しんでいる。
 
「鬼畜」は野村芳太郎の名作映画だ。原作は松本清張
埼玉で印刷屋を経営する宗吉(緒形拳)は、商売が軌道に乗ったことで妾を作り、子供を3人も作った。しかし、印刷屋が火事になり経営は火の車。妾にお手当ても払えない。その時、妾は3人の子供を連れて印刷屋に乗り込む。宗吉は子供を始末することにするが、一命を取り留めた子供は黙秘して、宗吉のことを知らないおじさんだという。そんな映画。
これを観たとき、泣いた。私の母は鬼畜だったが、もし同じ目にあっていれば絶対に「この人が犯人だ」と言っていたと思う。
 
母に甘えたい。しかし、あの憎ったらしい女はもういない。私はいつも母のような人に愛情を求めて、そのため人間関係をダメにしている。