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仁義なき戦い

仁義なき戦い」について書こうと思い、参考文献を読み始めるが、読めば読むほど書くのが難しいことに気づく。

私は第1作の「仁義なき戦い」と第2作の「仁義なき戦い 広島死闘編」しか観ていない。第1作は、そこそこおもしろいと思ったが、第2作は最高におもしろかった。
何がおもしろいかといえば、出演者が皆狂っていること。特に、千葉真一の狂気に満ちた演技は、怖くなるほど狂っている。
また、キャメラがいい。あえて35mmのキャメラではなく、手持ちの16mmで撮った場面はまるで実際の抗争を写しているようでこれも怖い。
さらにいえば、広島弁。今でこそ広島弁の女性の喋り方はかわいいと言われているが、本当の広島弁はとても怖い。極道方言第1位は広島弁と言われるのも納得する。私は今年の5月、広島を訪問したが、ことばがとてもマイルドになっていると感じた。しかし、年配の男性が話す広島弁は相変わらず、怖くて下品だ。
 
私の両親は父が広島県呉市、母が広島県山県郡の生まれで、私自身も数年間広島市で暮らした。まだ両親が不仲になる前によく聞いたのだが、彼らが若い頃は広島の繁華街でよく銃撃戦があったそうだ。だから、広島という所はとても怖い場所という印象が強かった。実際に暮らしていても、それを感じていた。今でこそ美しい国際平和観光都市へと変貌を遂げたが、昔は街も汚かった。
 
今年の冬、私は生涯でもっともつらい冬を過ごした。弱気になった時、ふと広島へ移住しようかと思った。東京を離れたかったし、数年間暮らした広島が懐かしくなったからだ。しかし、よく調べ、広島への調査旅行をして、結局断念した。
広島の街は美しい。そして海が最高にきれいだ。食べ物も東京には及ばないが、そこそこおいしい。交通の便もいい。だが、思いとどまらせたのは、広島人の気質だ。広島にももちろんいい人はたくさんいる。しかし、根性の曲がった人も多くいる。「はだしのゲン」を読めば、そんな人がたくさん出てくる。私もかつて、広島の人にひどい目に遭わされたことがある。それを思い出した。また、広島弁も大嫌いだ。あの言葉に日常囲まれて生きることはできない。
 
さて、広島の悪口はこの辺にしておこう。刺されても嫌だから。でも、本当は好きだから嫌いという複雑な感情かもしれない。住むには嫌だが、旅行先としてはとてもいい所なので、死ぬまでにあと3回くらいは行きたいと思っている。
 
話を「仁義なき戦い」に戻そう。この映画は、当時の才能が結集して出来た作品だと思う。監督、脚本家、キャメラマンから端役の出演者の隅々まで溢れんばかりの才能を持った者たちが集まり、この映画はできたと思う。また、時代も味方をした。日本映画はこの作品が生まれたことをいつまでも誇りにすべきだと思う。
 
今日はまとまらないが、体調がすぐれないので、どうかご容赦を。いつか機会があれば、広島のもう一つの側面である原爆について映画を通して語ってみたい。これは私のライフワークだから。