みゆき野球教室

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最高の人生の見つけ方 The Bucket List

人生に限りがあることを若いうちはなかなか理解できない。

歳をとり、人生の残り時間を意識するようになっても、死ぬのは運が悪い人か、努力を怠った人だと考えてしまう。
そして、死を宣告されて、やっと人生には限りがあることを自分のこととして知る。その時に、良い人生だったと思えるか、それともやり残したことばかりだったと思うか。
私は今、51歳。人生の折り返し地点を過ぎたが、人生はまだまだ続くと思っている。それはまるで夏休みは終わらないと思って宿題をやらない子供のように。しかし、私がどんなに努力をしても、どんなに善行を積んでも、死は必ずやってくる。
 
最高の人生の見つけ方」は、二人の老人が余命6ヶ月を宣告されて、入院先の病院で出会い、死んでいくお話だ。
LAに住むカーターは、妻と家族を愛する黒人。歴史学の教授になりたかったが、大学に入った直後、妻となるバージニアが妊娠したために大学を中退した。若くて学歴がない黒人がまともな仕事に就くことは難しく、彼は自動車整備工になる。以来45年間、浮気もせずにいい夫、いい父親として生きている。
エドワードは16歳からビジネスを始め、一代で10億ドルの資産を築く。4回の結婚と離婚を経て現在は独身。彼には娘がいたが、別れた妻に引き取られ、彼から見ると孫娘になる少女と一緒に暮らしているが、エドワードのことを激しく憎んでいる。
 
カーターとエドワードは同じ病室になった。住む世界が違い、出会うはずがない二人が出会ってしまった。最初はぎこちない関係だったが、やがて友達になる。
余命6ヶ月を宣告されても、彼らはユーモアのセンスを忘れない。それがアメリカ人の特性なのか、映画だからなのかはわからないが、いいなと思った。日本映画ではこんな場面では必ず湿っぽくなる。
 
ある日、カーターはベッドの上で「棺おけリスト」を作っていた。これは、死ぬまでにやりたいことを記したリストだ。若い時は「大統領になりたい」などの野望を書いていたが、死を目前に書いたリストは「荘厳な景色を見る」、「赤の他人に親切にする」、「涙が出るほど笑う」とあった。これを見て面白がったエドワードは、「スカイダイビングをする」、「マスタングを乗り回す」、「ライオン狩りをする」、「世界一の美女にキスをする」と付け足す。ふたりは、これを実行するために病院を抜け出して世界中に冒険の旅に出る。
 
最後は、ふたりとも死ぬわけだが、最後の何日間はともに最高の人生だった。
先に逝ったカーターはエドワードに「人生を楽しめ」と書き遺す。そして感動のラストへ。
 
私がやり残している宿題、それは人生を楽しむことだろう。
この数日、気持ちの落ち込みが激しかったのは、これを忘れていたからだ。
私の残り時間はそう長くない。私は旅人になりたい。ある時はサンフランシスコ、またある時はバンコク、飽きたらローマやパリ。残りの人生は、一つのところに定住せず、パーマネントトラベラーでいようと思う。
そのためには、まずお金を作らないといけない。そして言葉。最低でも、英語とタイ語を覚えたい。
そして、今夜、タイ語の学校の体験レッスンに申し込んだ。