みゆき野球教室

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ラジオの恋

私はラジオが好きで、子供の頃からよく聴いていた。
大人になると、仕事をしながら聴いた。
病気になると、病床で一日中聴いた。
いつも、ラジオは私を励まし、助けてくれた。友達が少ない私の友達でいてくれた。

ラジオを熱心に聴くようになって、テレビは見なくなった。
かつてテレビを見ると総白痴化すると言った評論家がいた。以前はその説を受け入れ難かったが、今では賛同できる。今のテレビは、メディアの本分である「権力の監視」を放棄して、政府の広報機関となった。しかし、ラジオはまだメディア本分を理解している放送局があり、がんばっている。だから、テレビしか見ない層は確実に為政者による洗脳を受け、政権の意のままになる。

ラジオを長年聴いていると、いろいろなことがある。約30年間聴いていた「大沢悠里のゆうゆうワイド」は出演者の毒蝮三太夫さんが性的少数者をバカにする発言をしたので、聴かなくなった。
土曜ワイドラジオTOKYO永六輔その新世界」を24年半放送していた永六輔さんは、番組を降板することを発表した。

はがき職人として、いくつもの投稿を行ってきたし、今でもメールで投稿している。それが番組で読まれた時はうれしい。
Twitterを通して、ラジオマニアの人たちとも交流している。みんな、ラジオが大好きな人ばかりだ。

広島で人気ラジオ番組を持っている横山雄二は、最近ラジオに限界を感じ、自分の仕事に疑問を持っている。毎晩飲み歩き、翌朝の番組は惰性でしゃべっている。しかし、ラジオの天使と出会った時から奇跡が起こり、横山も、リスナーも望ましい化学変化が起きるというステキな物語を描いたのは「ラジオの恋」だ。
この映画は、広島の放送局でアナウンサーとして働く横山雄二さんが自分役で主演している。最初は、広島で1日限りの上映をするというものだったが、その後広島のミニシアターでの公開が決まり、大ヒットして全国公開となった。
私が普段聴いているTBSラジオの時報前のスポットで何度も告知していて興味を持った。その時、私は生涯で最も寒い冬を過ごしていた。死も覚悟していた。そんな時、この映画を観ることによって、涙とともに心の中の何かが溶け出すのがわかった。
映画文法的には、完全に破綻した作品だ。監督の時川英之の演出力が欠如しているのは明らかだった。それでも、直球で投げてくる演出に、私は映画館の暗闇で号泣した。
映画を観終わり、私はラジオが好きで良かったと思った。そうでなければ、この映画とは出会えなかった。そしてこの映画をきっかけに、私は復活の道を歩むことになる。

私の大好きな賛美歌に「さやかに星はきらめき O Holy Night」がある。この賛美歌が実に感動的にこの映画で使われている。もちろん、Apple Musicでいろいろなアレンジのものを集めている。
9月には「ラジオの恋」のDVDが発売される。もう一度観て、心地よい涙を流したい。
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