フォレスト・ガンプ/一期一会 Forrest Gump
私が最初に接したコンピュータは、AppleⅡだった。
中学3年の頃だったと思う。大型家電量販店では、世に出始めたばかりのコンピュータを陳列して、客に自由に触らせていた。
まだパソコンという言葉がない時代。マイコンとかパーコンと呼んでいた。
少年たちは、誰に教えられたわけでもないのに、そのコンピュータを器用に操り、ゲームを楽しんでいた。
当時は外部記憶装置はカセットテープ。そこにBASICで書かれたプログラムをコンピュータ本体に読み込ませる作業が必要だった。
私がアップルに興味を持ったのは、DTPの仕事に転じてから。グラフィックス業界は長らくアップルの独壇場でそれは今も変わりない。
初めて触るマッキントッシュに最初は戸惑ったが、すぐに手足のように使いこなせるようになった。
ちょうどその頃、iMacが発売されアップルは奇跡の復活を遂げる。
信者としていつかは聖地巡礼としてアップル本社を詣でたかったが、2009年に実現した。
その時、スティーブ・ジョブズは病気のため休職していたので、クパチーノのキャンパスで彼に出会うことはなかった。
「フォレスト・ガンプ/一期一会」の中で主人公のフォレストが創業間もないアップルに投資する場面がある。やがてアップルは上場してフォレストは億万長者になる。
私が投機家になった時、アップル株は30ドルだった。その後、株式分割を繰り返し上昇を続けたので、あの時に投資をしていれば、私もひと財産作れたが、あと一歩踏み出せなかった。投機家としての最も悔いが残る一件だ。
当時、アップルの日本法人の社長、原田泳幸氏はアップル信者から愛される人だった。彼はマクドナルドに転じて会社をダメにして、今は進研ゼミのベネッセコーポレーションで再び会社を死なせようとしている。もはや、アップル信者の中でも彼を愛する人はいない。
その原田氏は、自身の記者会見の時や進研ゼミのCMで「She's a Rainbow」を使っている。これは、アップルやローリング・ストーンズへの冒涜だと考えるのは私だけではあるまい。