グリース Grease
「グリース」というミュージカル映画を観たのは、中学3年の時。
ジョン・トラボルタとオリビア・ニュートン=ジョンが主演の学園ドラマ。
当時、私は将来はアメリカの大学に進学することを夢見ていたので、スクリーンに展開されるアメリカのハイスクールの場面は、将来の自分を見ているようだった。
明るく健全なアメリカに憧れた。しかし、映画を観た時にはすでにアメリカはベトナム戦争を経験してあの健全さは失っていたが、中学3年の私は知る由もなかった。
AppleがApple Musicのサービスを始めた。私も早速加入して楽しんでいる。最近は、あまり音楽を聴くことがなくなったが、このサービスのおかげで私の生活に音楽が戻ってきた。
たくさんの音楽を聴いたが、この「グリース」のオリジナルサウンドトラックも全曲ダウンロードした。何回も聴いていると、この映画を観た青春が始まろうとしていた若き頃を思い出し、甘酸っぱいものがこみ上げてきた。
結局、私はアメリカの大学に進学することはなかった。それどころか、日本の大学にも行けなかった。このことは、私を苦しませた。大人になり、自力で経営系の三流大学に社会人入学してようやく苦しみから脱却できた。
今、私は51歳。人生の折り返し点を過ぎて、あとは終末を迎えるのみとなった。それでも、もう一度人生を輝かせたい。機会があれば、1年でいい、アメリカのキャンパスで学んでみたいという夢を捨てきれていない。